2011年6月9日木曜日

about Composer "Steve Reich" (1)

* Official Website: http://www.stevereich.com/
* Reich talks about Reich !: http://www.boosey.com/podcast/Reich-on-Reich/13107

スティーヴ・ライヒ Steve Reich (1936- )

現代で最も尊敬を集める作曲家のひとり。
彼を称賛する人々はクラシックの音楽家に留まらず、
アンビエントの第一人者ブライアン・イーノや、
プログレッシヴ・ロックの大御所キング・クリムゾン、
また多くのテクノミュージックやエレクトロニカの音楽家が
ライヒからの影響を公言してはばからない。

(c) Ian Oliver (右側がライヒ)

ライヒは、ドイツ系ユダヤ人としてアメリカで生まれた。
母はブロードウェイで作詞家として活躍したジェーン・キャロルである。

意外なことに、幼少の頃はかっちりとしたクラシック音楽(ハイドンからワーグナーぐらいの時代まで)しか触れさせられなかったという。
しかし14歳のときにはじめて、ハイドン以前のバロック音楽や、20世紀以降の音楽を耳にしてから音楽を真剣に学ぶようになる。
若きライヒに大きな影響を与えたのは特に「ストラヴィンスキー」と「ジャズのビバップ」だった。
当時ジャズ・ドラムを習いだした、ということからもどれだけ彼が魅せられたのか想像できるだろう。

コーネル大学で哲学を専攻したのち、
ジュリアード音楽院にてパーシケッティらに作曲を学び、
その後ミルズ大学でミヨーやベリオにも師事した。

クラシック音楽の伝統的な作曲技法をアカデミックに学びつつも、
彼の才能が最初に花開いたのは、「テープ」による音楽だった。


(1) ends. / next is coming soon !

2011年6月8日水曜日

about "Different Tains"


ディファレント・トレインズ(1988年)
 [Different Trains for string quartet and pre-recorded performance tape]

1990年、クロノス・カルテットの録音によって
グラミー賞(最優秀現代音楽作品賞)を受賞したライヒの代表作であるだけでなく、
ただの反復で終わらないポスト・ミニマル・ミュージックの傑作。
(…にも関わらず、日本において実演を聴ける機会は稀にしかない。)


ライヒがまだ1歳だった頃、彼の両親は離婚した。
その後、母のいるLAと父のいるNYを列車で行き来する生活がはじまる。
幼いライヒにとって列車の旅はとても興奮するものだったようだ。

しかし列車で行き来していたのは第二次世界大戦中であり、
あとになって振り返ってみると、ユダヤ系であるライヒは
「別の列車 Different Trains」に乗っていたかもしれないと思ったという。

―いうまでもなく「Different Trains」とは、
アウシュヴィッツへと向かう列車のことだ―

ライヒはこうした思いを反映するため、
事前に録音された「弦楽器セクション」や「人びとの声と列車の音」をサンプリングし、「生で演奏される弦楽四重奏」が絡み合う作品として仕上げた。

(「人びとの声」として、当時ライヒに付き添っていた女性家庭教師や
列車の運転手、そしてホロコーストの生存者の声をもちい、「列車の音」も、
当時(30~40年代)のヨーロッパとアメリカの列車の録音を使用している。)

弦楽器は声をメロディーとしてなぞり、サンプリング素材を音楽と一体化させていく。

作品全体は、切れ目なく続く3つのセクションによってなっている。

1.アメリカ―戦前
2.ヨーロッパ―戦中
3.戦後


[参考:全曲演奏]

2011年6月7日火曜日

about "Music For Piaces Of Wood"

Music for Pieces of Wood (1973)
for five pair of tuned claves
published by Universal Edition   7’-10’

about "Violin Phase"

Violin Phase (1967)
for violin and tape or four violins
published by Universal Edition (London )          (15’-18’)
 



about "Nagoya Marimba"

Nagoya Marimbas (1994)’
for two marimbas   (5')